スポーツによる障害について⚾
暖かくなり、外に出る機会も増え、スポーツにも取り組みやすい季節となりました。今回はスポーツによる障害について取り上げたいと思います。スポーツをするうえで、けがはつきものです。けがとは、運動器の一部に継続してストレスが加わる事により、組織に損傷を生じた場合の事です。要因は、年齢・体力・練習方法・用具等、さまざまな要因が重なりけが(障害)が引き起こされます。近年は成長期におけるオーバートレーニングによるけが(障害)も多く、選手・指導者共に障害への理解が必要と思われます。
スポーツによるけが(障害)をいくつか紹介します。
・剥離骨折
スポーツ障害特有の疾患。剥離骨折は筋の急激な収縮により骨折するもので、骨盤周辺に多く生じる。
・疲労骨折
スポーツ障害特有の疾患。健常骨に繰り返し負荷がかかることにより骨折が生じる。中足骨、脛骨等の下肢の骨に多く生じる。ゴルフ競技者は肋骨の疲労骨折を多く発症する。
・骨端線損傷
スポーツ障害特有の疾患。転倒等の際に生じることもあるが、外傷だけでなく、骨端線部に反復して負荷がかかることにより、骨端線部に障害が生じることもある。
・リトルリーグ肩
オーバートレーニングによる代表的な疾患
。成長期の投球障害。
・上腕骨骨幹部骨折
野球等の投球動作などの際に強い回旋力が加わった時に生じる。
・尺側側副靭帯損傷・内側上顆部裂離骨折・尺骨神経麻痺等
野球肘ともよばれる。投球動作により肘関節に強い外反力が加わることにより生じる。
・上腕骨上顆炎
テニス肘、ゴルフ肘ともよばれる。屈筋する事による屈筋群周辺の付着部の炎症により生じる。
疲労骨折や小さな裂離骨折は通常のレントゲンでは診断が難しい場合も多く、MRI検査を追加して診断します。突き指も同様、ただの突き指だろうと放っておくケースも多くみられますが、骨に障害をきたしている場合も多くみられます。骨折がある場合はできるだけ早期に整復を保持する事が重要ですので、骨折ではないと自己判断はせずに、自身の身体ときちんと向きあい早期に病院受診をし検査をする事をお勧めします。
スポーツはけが(障害)とどう向き合うかという事がとても重要です。特に大事な大会を目の前に控えている方にとっては苦渋の選択をせまられ辛い思いをする場合もあります。けが(障害)を上手くコントロールし、最高のコンディションで最高のパフォーマンスができる様、私達も力になれればと思っております。
心配な事があれば何でもご相談下さい。