けやき便り

骨が壊れるのを防ぐお薬の紹介💉~伸ばしたいのは、健康寿命~

盛岡市のけやき整形外科クリニックです!先日は、骨粗鬆症という病気と骨を造り強くするお薬の紹介をしましたが、今回は骨が壊れるのを防ぐ骨吸収抑制剤についてご紹介します。

骨吸収抑制剤には大きく4種類のお薬があります。一つずつ紹介していきます。

①ビスホスホネート薬

骨を壊す細胞の働きを抑えて、骨を壊れにくくします。1日1回、週に1回、4週に1回服用するものや、注射剤、ゼリー剤など多様な剤型があります。

②選択的エストロゲン受容体モジュレーター(SERM)

骨に対して女性ホルモンと同様に作用し、骨のカルシウムが体内に溶け出すのを抑えます。1日1回服用します。

③抗RANKL(ランクル)抗体製剤

骨の成分を溶かす体内の働きを抑え、骨を壊れにくくします。6か月に1回皮下注射するお薬です。

④カルシトニン薬

痛みを和らげる作用と、骨のカルシウムが体内に溶け出すのを抑える作用があります。

その他にも、①カルシウム摂取量の少ない場合に投与し骨量の減少を予防するカルシウム薬、②腸からのカルシウム吸収を助け骨を強くする活性型ビタミンD3薬、③骨が造られるのを助けるビタミンK2薬、があります。(参考 骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン2015年版)

骨粗鬆症による骨折は、平均寿命と健康寿命の差を広げている一つの原因です。健康寿命とは、健康上の問題がない状態で日常生活を送ることができる期間のことです。現在、平均寿命と健康寿命の間には、女性で12.4年の差があります。つまり、寿命までの12年間は健康に日常生活を送れず、介護が必要であったり自分自身で身の回りのことをできなかったり、寝たきりの生活が続きます。骨折の早期発見のために、背中が曲がった、背が縮んだ、腰が痛い等ののサインにお気づきの方は、ぜひ当院に相談してください。一緒に健康寿命を延ばしていきましょう!

 

 

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