けやき便り

ロコモの原因疾患としての腰部脊柱管狭窄編

ロコモとは(ロコモティブシンドローム)の略で、高齢になり骨や関節、筋肉などの運動器の衰えにより、立つ、歩く、昇るなどの移動能力の低下をきたして介護になっていたり、介護が必要になる危険性が高い状態のことをいいます。ロコモの原因疾患として、今回は腰部脊柱管狭窄症について紹介していきます。

腰部脊柱管狭窄症とは、年齢とともに背骨が変形して脊柱管が狭くなり、背骨の中を通っている神経が圧迫されることで、足や腰がしびれたり、痛んだりする病気です。背筋を伸ばす姿勢をとると痛みやしびれがあらわれ、座ったり前かがみになると楽になります。また、歩き始めてしばらくすると、太ももやひざから下がしびれ痛み、ツッパリ感があらわれ、しだいに症状が強くなり歩きづらくなります。座ったり前かがみで少し休めば、これらの症状が楽になりまた歩けるようになります。このような症状が思い当たる方は、腰部脊柱管狭窄症の疾患の可能性があります。

腰部脊柱管狭窄症の治療には、薬物療法、理学療法、装具療法、神経ブロック、手術療法があります。

上記の症状が疑われるかたは、一度MRI検査をして痛みの原因を確かめることをお勧めします。症状の強さによって、当院で継続して治療をしていくこともできます。薬物療法には、血流障害改善薬、消炎鎮痛薬などがあります。薬物療法だけでも十分な改善が期待できる場合もありますし、手術療法適応の方はこちらで精密な検査をした上で大学病院などに紹介をするつなぎの役割も行っております。

明日から12月に入り、本格的に寒くなります。寒くなると血流が更に悪くなり、症状が強くなる場合もあります。早めに、運動器の健康を保つ行動をしていくことが必要です。当院では、腰部脊柱管狭窄症の患者様向けのご自身でできるストレッチ指導もご案内できますので、お気軽に診察にいらしてください。十分な換気と消毒、マスク着用でお待ちしております。

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